東京で築70年近い住宅の鋼管杭打ち沈下修正と補強工事
2023/12/17
今回の沈下修正工事は弊社施工工事の中でも築年数ではベスト3に入る築年数物件になります。再建築不可であったりセットバックの問題が出てくるので、都内ではフルリフォームを兼ねた沈下修正工事としてご相談を頂くことがあります。
現地調査時の床下確認をしたときに
基礎下に大きな陥没があり周辺建具も
大きく変形していたのでSS調査データを参考に一部埋設物有りも想定してアンダーピニング工法での修正工事と一部アラミド補強工事をご選択頂きました。
着手時には
スケルトンです。
先行工事はプライマー塗付とアラミドシート張りになりますが思っていたよりも床下からの湿気が強く中々乾燥しません。硬化不良のもとになるので湿気の多い状態では樹脂作業はできないので基礎の乾燥養生に時間をかけてからのアラミドシート張りになります。
やはり湿気対策が必要になりそうですが、まずは杭打ちに向けての根伐作業です。掘削していると陥没と傾きの発生理由が見えてきました。
建物外周に設置してある排水桝の破損と様々な廃棄物の埋設、
そして極めつけがあり得ないことに既存の土管排水管が基礎下に埋設してあり各ジョイントから漏水していました。
工事期間中は一世帯を除き空き家状態ですからほとんど漏水はありませんが全所帯入居していた時の排水量を考えると・・・となりましたので修正工事完了後に排水管と桝の撤去・新設が決まりました。
沈下理由も判明し杭打ち工事もジャッキアップ位置やその他補強カ所の鋼管圧入も予定通り順調に進んでいきます。
ジャッキアップが終わると油圧ジャッキを鋼管に差し替えて溶接により固定して杭が完成しこれから先も建物を支え続けていきます。
あとは埋め戻しと杭頭保護で完了となる予定でしたが湿気対策をすることになり、いくつかの案がありましたが防湿コンを打設する事となりました。
フルリフォームに向けての問題点であった、軟弱部分の杭補強、基礎劣化部分のアラミド補強、床下の湿気止めの解決をする事が出来ました。この後は1階の大工工事と並行して2階の解体工事が始まり来春の完成に向けて進んでいきます。
ここ数年特に需要の高くなっているリフォーム工事もきちんと問題点を改修して進めていくことによりより良く、安全なお住まいになって行きます。
リフォームに合わせて家の傾き、基礎の補強等ご検討の際にはご相談ください。