令和6年能登半島地震について 石川県 新潟県 富山県
2024/01/07
2024年を迎えまさか十数時間後にこの様な事態に見舞われるとは予想もしませんし想像もしていなかった出来事です。
今回の地震で被災され非常に辛い思いをされておられる方、余震の影響やライフラインが使えず自宅より避難されている方には本当に心中お察しいたします。
個人的なことではありますが親戚が石川県の志賀町や金沢市内に住んでいるので発生直後からTVのニュースから離れられず、現地の親戚とも情報を共有したり必要な物をこちらより発送しています。
今日現在の情報としては金沢市内まででしたら昨日6日お昼に送った荷物が、7日の10時過ぎには届いたと連絡がありました。
また能登半島の各町から若い世帯は金沢市内に別生計を立てて暮らしている世帯が多く、半島の各町には高齢世帯が多いため金沢に避難をしても自宅が心配であったり罹災証明取得の為に半島を行き来しているので渋滞が多いとの事でした。
阪神淡路大地震が発生した時には支援物資を送ったり義援金という考え方がまだあまり無かったので、私も発生3日目には現地に支援物資としてトラック一杯の水や食料を神戸市の灘区役所に届け大変喜ばれましたが、あの地震以降の中越・中越沖地震や東日本大震災など大きな震災・水害などの災害があり色々な経験の中から様々な支援体制が準備され、随時支援が可能になる体制が整ってきました。
まずは人命、道路、インフラなどの緊急・復興関係の車両や現地住民以外は現地に行って何かをすることは避けて、義援金やふるさと納税などで支援してもう少し落ち着いてから支援やボランティアで現地のお役に立てることが出来ればと思っています。
今できることの一つとして私自身が阪神淡路大地震等、各地で起こった地震災害や軟弱地盤等で建物の傾きを直してきた経験をお話しする事で、避難生活やライフラインが落ち着いた後に考えて行かなければいけない住宅の復旧、特に家の傾きについて少しでも参考になればと思います。
建物の傾き被害で多いのは液状化による家の傾き、震源に近いエリアでの地盤沈下など色々な要因による家の傾きの二つに分類されます。
液状化(熊本地震)
地盤沈下状況(熊本地震)
液状化噴砂痕(東日本大震災)
液状化噴砂痕(東日本大震災)
元々地盤が良好な地域でしたら傾きの度合いや程度、周辺状況によりますが基礎から持ち上げる耐圧板工法や場合により土台揚げ工法での施工で建物を水平にして今までの様に住むことができます。
地盤沈下状況(中越地震)
耐圧板工法にてジャッキアップ後 注入作業
土台揚げ工法ジャッキアップ(中越沖地震)
土台揚げ完了後
造成地、軟弱地盤での傾きや液状化による傾きでは地盤データを確認して地盤の落ち着きや水位の変化を確認してから耐圧板工法・アンダーピニング工法(鋼管杭打ち)により地盤を補強してジャッキアップを行います。
耐圧板工法ジャッキセット(東日本大震災)
鋼管受け方(東日本大震災)
鋼管杭打ち状況 (東日本大震災)
べた基礎での鋼管杭打ち(東日本大震災)
地盤改良が行われている建物や既存杭が施工してある建物でもジャッキアップして元の様に住む事が出来ます。
柱状改良杭施工済み建物(中越沖地震)
改良杭杭頭ジャッキアップ後 受け方
この様に地震で傾いてしまった建物もジャッキアップを行い元の様に住む事が出来ます。
現地に伺える状況になりましたらまずは調査からお伺いいたしますので、お気軽にお問い合わせ下さい。ご自宅の今後の事を考えることがあった時のご参考になればと思います。
アイコンの写真は昨年の夏、志賀町の海での一枚です。このような日々が皆様に戻ることを願います。
また石川県や新潟県、富山県とも、例年より雪は少なそうには見えますが、これから一段と寒くなる時期になりますので道路やインフラ等の復興が早く進み、皆様が少しでも落ち着いて過ごせる時間が訪れることをを心より願っております。