新潟県でのアンダーピニング
2024/09/29
引き続き新潟県で沈下修正工事を行っております。
耐圧板工法で施工予定と伺っていた現場が、着手前打ち合わせでアンダーピニング工法でのご契約となったとの事、鋼材屋さんに無理を言って急ぎでの鋼管の手配をお願いして杭打ち機材一式と共に東京に引き取りに戻るというスケジュールでの着手となりました。
したがって本来では根伐完了した所からすぐに鋼管杭を圧入して仕上げていくのですが、鋼材引き取りまで最短7日かかるとの事で、水位が高い現場ではあまり好きではないのですが致し方なく根伐先行です。
ベースの下端が水位なのでGL-350㎜程度、しかも砂地。かなりハードな現場です。
ひたすらポンプ揚水と枠入れを繰り返して根伐作業を進めていきます。
鋼材の準備が整い鋼管杭打ちも始めると
順調に進みだしたのですが、まさかの豪雨で現場が床下浸水してしまいました。
仮枠のおかげで外から崩れて埋まる事はありませんでしたが、床下に浸水した事により床下の土が根伐が終わった所や杭を打ち終わった所に流れ込んでしまい埋まってしまいました。
これにより再度の根伐工と流れ出た土をジャッキアップ後に床下搬入するという仕事が増えてしまいました。
昔、神奈川県の平塚で河川氾濫により現場が床上浸水して機材まで水没したことを思い出してしまいましたが、今回は幸い機材等へのダメージが無かった事が救いです。
浸水ダメージを優先して復旧して床下での掘削も始まりましたが
外部掘削時とほぼ変化のない水位状況の中での掘削・杭打ちでした。
すべての杭打ちとジャッキセットが終わりジャッキアップです。
最大沈下量が230㎜と大きかったのでジャッキアップ後はご覧の状況です。
埋め戻しと空間充填を行うといつもと同じで何の作業をしたのかが分からないレベルで工事は完了します。
今までと同様に次の現場が近隣ですので空間充填工の日程で空いた数日の間に
次の耐圧板現場で掘削作業進行中です。
この建物はパッキン工法の基礎なので風窓が無く、トンネル掘削での床下進入タイプの耐圧板工法修正工事となりますがそれはまた次回です。
追記 今回の現場にサプライズな方が訪問してくださいました。
数年前から購入を検討し注文していた樫材でのキャンパーがやっと出来上がり山口県よりわざわざ新潟の現場まで届けてくださいました!
私が知っている木工所では廃業・規模縮小等で注文できずにいた所、懇意にして頂いている (有)曳家岡本様よりご紹介頂いた宮大工の宮村棟梁が引き受けて下さり、弊社希望サイズの樫材を時間をかけて集めて作製して届けて下さいました。
ジャッキ台や借り受け、盛替えに大活躍間違いなしの一品であり銘品です。
そんな新道具も使いながら復旧工事に携わって参りますので建物の傾きでお悩みでしたら
お気軽にご相談ください。