液状化での被害状況と被害対策 石川県 富山県 新潟県
2024/01/24
令和６年能登半島地震では、石川県内を中心に、液状化が発生しました。液状化とは、地震の揺れによって地盤が砂状になり、粘土状の液体に変化する現象です。液状化が発生すると、建物や道路などのインフラが損壊したり、沈下したりするなどの被害が発生します。
令和６年能登半島地震では、石川県内を中心に、約100箇所で液状化が発生したと推定されています。そのうち、約20箇所で建物被害が発生しました。
液状化が発生しやすい場所は、以下のとおりです。
- 砂質土壌の多い場所
- 地下水位が高い場所
- 地盤の強度が弱い場所
液状化とは、地震などの振動によって、地盤が液体状になる現象です。液状化した地盤は、建物の荷重を支えることができなくなり、建物が傾いたり倒れたりする可能性があります。
液状化の液状化の原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 地盤の性質
液状化しやすい地盤としては、砂質土や砂利質土などが挙げられます。これらの地盤は、粒子が大きく、間隙が大きいため、地震などの振動によって、地盤内の水が液体状に変化しやすくなります。
- 地震の規模
地震の規模が大きくなるほど、液状化の危険性が高まります。
- 地盤の水分含有量
地盤の水分含有量が多いほど、液状化の危険性が高まります。
液状化によって家が傾いた場合、以下の危険性があります。
- 倒壊の危険性
傾きがひどくなると、建物が倒壊する危険性があります。
- 漏水の危険性
傾きによって、建物の壁や床にひび割れが生じ、漏水が発生する可能性があります。
- 火災の危険性
傾きによって、電気配線やガス管に損傷が生じ、火災が発生する可能性があります。
液状化によって家が傾いた場合は、早めに専門家に相談して、適切な対応策を検討することが大切です。
直近での大きな被害例として千葉県浦安市の例が挙げられます。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、千葉県浦安市でも液状化現象が発生し、甚大な被害をもたらしました。
浦安市は、東京湾の埋立地であり、液状化しやすい地盤であるため、被害が拡大しました。震災当時、浦安市内の約97％の地域で液状化現象が発生し、約8900戸の建物に被害が生じました。
具体的な被害としては、以下のようなものが挙げられます。
- 建物の傾きや倒壊
液状化した地盤によって、建物の基礎が浮き上がり、建物が傾いたり倒れたりする被害が発生しました。
- 道路の陥没
液状化した地盤によって、道路が陥没する被害が発生しました。
- 下水道の破損
液状化した地盤によって、下水道管が破損する被害が発生しました。
浦安市では、震災後、液状化対策として、地盤改良工事や建物の補強工事などの対策を実施しています。また、液状化の危険性が高い地域の住民に対して、液状化対策の周知と啓発活動を実施しています。
浦安市の液状化被害は、地震の際に発生する災害の脅威を改めて認識させるものとなりました。液状化の危険性が高い地域に住んでいる場合は、液状化対策を講じることが大切です。
液状化対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 地盤改良工事
地盤改良工事とは、地盤の強度や安定性を向上させるための工事です。液状化しやすい地盤に地盤改良工事を行うことで、液状化の危険性を低減することができます。
- 適切な基礎工事
液状化しやすい地盤に建物を建てる場合は、適切な基礎工事を行うことが重要です。杭基礎などの地中深くまで基礎を打つ工法が有効です。
- 定期的な点検
建物の傾きやひび割れなどの異常がないか、定期的に点検することが大切です。異常を発見した場合は、早めに専門家に相談して、適切な対応策を検討することが大切です。
液状化は、地震の際に発生する災害であり、家が傾いたり倒れたりする原因となります。液状化の危険性が高い地域に住んでいる場合は、液状化対策を講じることが大切です。
液状化で傾いた建物も沈下修正工事を行うことで元通りに復旧して住む事が出来ます。
主な沈下修正工事の工法として
鋼管杭圧入工法
基礎の下に鋼管杭を打ち込み、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。鋼管杭は、建物の荷重を支える支持地盤まで打ち込まれます。
- 耐圧板工法
基礎の下に耐圧板を敷設し、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。耐圧板は、鋼板やコンクリート板などで作られた板状の構造物です。
- 土台上げ工法
基礎と土台の間に油圧ジャッキをセットして度台から上を持ち上げて平らにする工法です。
沈下修正工事を行う際には、まず建物の傾きや地盤の状況を調査して、適切な工法を選択する必要があります。また、工事には専門的な知識と技術が必要となるため、信頼できる施工会社に依頼することが大切です。
