災害による家の傾き過去の事例 阪神淡路大震災
2023/12/23
地震大国である日本ではたびたび震災に見舞われ様々な被害を引き起こします。
阪神・淡路大震災は、1995年1月17日午前5時46分頃、兵庫県南部を震源として発生したマグニチュード7.3の地震です。震源の浅さと震度7の揺れが長時間続いたことから、甚大な被害をもたらしました。
また震度7を記録した地域を中心に、多くの建物が倒壊や損傷を受けました。そのうち、家の傾きは、特に大きな被害をもたらしました。
特徴
阪神・淡路大震災の特徴は、以下のとおりです。
- 直下型地震
阪神・淡路大震災は、震源が陸地内にある直下型地震でした。直下型地震は、地震のエネルギーが直接地表に伝わるため、揺れが大きく、被害が甚大になる傾向があります。
- 震度7の揺れが長時間続いた
阪神・淡路大震災では、震源の浅さと震源断層の長さの影響で、震度7の揺れが最大100秒続きました。震度7の揺れが1分以上続くことは、非常に珍しいことです。
- 液状化が発生した
阪神・淡路大震災では、震源の近くの地域で液状化が発生しました。液状化とは、地震の揺れによって地盤が液体のようになってしまう現象です。液状化が発生した地域では、建物の倒壊や土砂崩れなどの被害が発生しました。
被害
阪神・淡路大震災による被害は、以下のとおりです。
- 死者・行方不明者:6,434人
- 負傷者:43,792人
- 全壊家屋:105,278棟
- 半壊家屋:144,115棟
阪神・淡路大震災は、戦後最悪の被害を出した地震でした。この震災を教訓に、地震対策の強化や防災意識の向上が進みました。
家の傾きの被害は、大きく分けて以下の2つに分けられます。
- 地盤沈下による傾き
地盤沈下によって、家が傾くことがあります。地盤沈下は、地震や地下水の減少などによって引き起こされます。阪神淡路大震災では、地震によって地盤が大きく揺さぶられ、地盤沈下が発生しました。その結果、多くの家が傾く被害が発生しました。
- 建物の倒壊や損傷による傾き
地震によって、家が倒壊したり、損傷したりすると、家が傾くことがあります。阪神淡路大震災では、地震の揺れによって、多くの家が倒壊や損傷を受けました。その結果、多くの家が傾く被害が発生しました。
家の傾きは、住民の生活に大きな影響を与えました。傾いた家は、住むことができなくなったり、修理に多額の費用がかかったりしました。また、傾いた家は、倒壊のリスクを高めるため、住民の安全にも脅威となりました。
阪神淡路大震災から20年以上経った現在でも、多くの家が傾いたまま放置されています。これらの家は、倒壊のリスクを高めているため、早急な対策が必要です。
家の傾きの対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 地盤改良
地盤沈下による傾きに対しては、地盤改良によって地盤の強度を高めることで、家が傾くのを防ぐことができます。
- 建物の補強
建物の倒壊や損傷による傾きに対しては、建物を補強することで、家が傾くのを防ぐことができます。
家の傾きの対策は、地盤の状況や建物の状態によって異なります。適切な対策を検討するためには、専門家に相談することが大切です。
万が一、地震で建物が傾いてしまった場合でも沈下修正工事を行うことで元通りに復旧し安心して住む事が出来ます。
主な沈下修正工事の工法として
鋼管杭圧入工法
基礎の下に鋼管杭を打ち込み、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。鋼管杭は、建物の荷重を支える支持地盤まで打ち込まれます。
- 耐圧板工法
基礎の下に耐圧板を敷設し、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。耐圧板は、鋼板やコンクリート板などで作られた板状の構造物です。
- 土台上げ工法
基礎と土台の間に油圧ジャッキをセットして度台から上を持ち上げて平らにする工法です。
沈下修正工事を行う際には、まず建物の傾きや地盤の状況を調査して、適切な工法を選択する必要があります。また、工事には専門的な知識と技術が必要となるため、信頼できる施工会社に依頼することが大切です。
家を建てる際には、地盤の種類や性質を把握した上で、適切な基礎工事を行うことが大切です。