東京、千葉、埼玉での地盤と家の傾きの関係
2023/12/10
家が傾きやすい地盤
家が傾きやすい地盤としては、以下のようなものが挙げられます。
- 軟弱地盤
軟弱地盤とは、粘土やシルトなどの微細な粒子に富んだ柔らかい土で、間隙の大きい有機質土または泥炭、ゆるい砂などから成る地盤の総称です。その性質上、土木・建築構造物の支持層には適さない。圧縮性が高く剪断強度が低いため、地震時には、振幅の大きな揺れや砂質土の液状化現象などの被害が発生しやすい。
- 埋立地
埋立地の地盤は、もともと海や湖だった場所の土壌が残っているため、軟弱な傾向があります。また、埋め立て時に適切な工法が採用されていないと、地盤の強度が低下する可能性があります。
- 地下水の過剰利用地域
地下水の過剰利用によって、地盤が沈下することがあります。
- 河川や湖の近く
河川や湖の近くは、地盤が軟弱な傾向があります。また、河川や湖の水位が下がることによって、地盤が沈下することがあります。
- 地震の被害を受けた地域
地震によって、地盤が液状化したり、地震動によって地盤が沈下したりすることがあります。
家が傾きにくい地盤
家が傾きにくい地盤としては、以下のようなものが挙げられます。
- 硬質地盤
硬質地盤とは、岩盤や小石などの砂礫(されき)を多く含み、締まりのある硬い地盤です。圧縮性が低く剪断強度が高いため、地震の揺れに対しても崩れにくい性質があります。透水性に優れ、安定した土層が地表面近くにあれば、硬質地盤と判断されます。
- 支持層
支持層とは、建物を支える役割を果たす地盤の層です。支持層は、地盤の深部に位置し、砂礫や岩盤などの硬質地盤で構成されています。
地盤の種類
地盤は、大きく分けて、軟弱地盤と硬質地盤に分けることができます。
軟弱地盤は、粘土やシルトなどの微細な粒子に富んだ柔らかい土で、間隙の大きい有機質土または泥炭、ゆるい砂などから成る地盤の総称です。その性質上、土木・建築構造物の支持層には適さない。圧縮性が高く剪断強度が低いため、地震時には、振幅の大きな揺れや砂質土の液状化現象などの被害が発生しやすい。
硬質地盤は、岩盤や小石などの砂礫(されき)を多く含み、締まりのある硬い地盤です。圧縮性が低く剪断強度が高いため、地震の揺れに対しても崩れにくい性質があります。透水性に優れ、安定した土層が地表面近くにあれば、硬質地盤と判断されます。
また、地盤は、その形成過程や性質によって、以下のようなものに分けることができます。
- 堆積層
堆積層とは、河川や湖、海などの水によって運ばれてきた土砂が堆積して形成された地盤です。軟弱地盤の代表的な地盤です。
- 風成層
風成層とは、風によって運ばれてきた土砂が堆積して形成された地盤です。砂丘や砂漠などの地盤にみられます。
- 火成岩
火成岩とは、マグマが冷えて固まって形成された地盤です。硬質地盤の代表的な地盤です。
- 変成岩
変成岩とは、既存の岩石が熱や圧力によって変化して形成された地盤です。硬質地盤の代表的な地盤です。
東京、神奈川、埼玉などの関東地方は、東京湾に面する低地と、奥多摩や秩父などの山岳地帯からなる地域です。地質は、大きく分けて、以下の3つの地域に分けることができます。
- 低地
関東平野や武蔵野台地などの低地は、主に第四紀の堆積層で構成されています。第四紀の堆積層は、河川や湖、海などの水によって運ばれてきた土砂が堆積して形成された地層です。軟弱地盤の代表的な地層です。
- 山岳地帯
奥多摩や秩父などの山岳地帯は、主に火成岩や変成岩で構成されています。火成岩や変成岩は、マグマや既存の岩石が熱や圧力によって変化して形成された岩石です。硬質地盤の代表的な岩石です。
- 沖積層
東京湾の沖積層は、主に砂やシルトなどの堆積物で構成されています。沖積層は、海底に堆積した土砂が隆起して形成された地層です。軟弱地盤の代表的な地層です。
関東地方に多い地盤の種類としては、以下のようなものが挙げられます。
- 粘土
粘土は、粘土鉱物を含む土壌で、水を吸収すると粘り気が強くなる性質があります。軟弱地盤の代表的な土壌です。
- シルト
シルトは、粘土よりも粒子が粗く、水を吸収すると粘り気が弱くなる性質があります。軟弱地盤の代表的な土壌です。
- 砂
砂は、粒子が大きく、水を吸収しても粘り気はほとんどありません。硬質地盤の代表的な土壌です。
- 礫
礫は、砂よりも粒子が大きく、砂利や小石などの固い粒子で構成されています。硬質地盤の代表的な土壌です。
- 岩盤
岩盤は、硬く締まった地層で、土壌とは区別されます。硬質地盤の代表的な地層です。
関東地方で家を建てる際には、地盤の種類や性質を把握した上で、適切な基礎工事を行うことが大切です。軟弱地盤の場合は、地盤改良工事を行うことで、地盤の強度を高めることができます。
軟弱地盤や造成地での傾いた建物も沈下修正工事を行うことで元通りに復旧して住む事が出来ます。
主な沈下修正工事の工法として
鋼管杭圧入工法
基礎の下に鋼管杭を打ち込み、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。鋼管杭は、建物の荷重を支える支持地盤まで打ち込まれます。
- 耐圧板工法
基礎の下に耐圧板を敷設し、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。耐圧板は、鋼板やコンクリート板などで作られた板状の構造物です。
- 土台上げ工法
基礎と土台の間に油圧ジャッキをセットして度台から上を持ち上げて平らにする工法です。
沈下修正工事を行う際には、まず建物の傾きや地盤の状況を調査して、適切な工法を選択する必要があります。また、工事には専門的な知識と技術が必要となるため、信頼できる施工会社に依頼することが大切です。
家を建てる際には、地盤の種類や性質を把握した上で、適切な基礎工事を行うことが大切です。