家が傾いてしまう地盤の特徴
2023/12/03
家が傾いてしまう地盤の特徴として軟弱地盤があります。軟弱軟弱地盤とは、主に粘土やシルトのような微細な粒子に富んだ柔らかい土で、間隙の大きい有機質土または泥炭、ゆるい砂などから成る地盤の総称です。その性質上、土木・建築構造物の支持層には適さない。圧縮性が高く剪断強度が低いため、地震時には、振幅の大きな揺れや砂質土の液状化現象などの被害が発生しやすい。
軟弱地盤の特徴は、以下のとおりです。
- 圧縮性が高い
軟弱地盤は、粒子が小さく、水分含有量が多いため、圧縮されやすい性質があります。建物などの荷重が加わると、地盤が沈下する可能性があります。
- 剪断強度が低い
軟弱地盤は、粒子が小さく、間隙が大きいため、剪断強度が低い性質があります。地震などの振動によって、地盤が壊れる可能性があります。
- 液状化しやすい
砂質土などの軟弱地盤は、地震などの振動によって、地盤が液体状になる液状化現象が発生する可能性があります。液状化した地盤は、建物の荷重を支えることができなくなり、建物が傾いたり倒れたりする可能性があります。
軟弱地盤は、地震や地盤沈下などの災害の原因となる可能性があります。そのため、軟弱地盤の上に建物を建てる場合は、事前に地盤調査を行い、適切な対策を講じることが大切です。
軟弱地盤の対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 地盤改良工事
地盤改良工事とは、地盤の強度や安定性を向上させるための工事です。軟弱地盤に地盤改良工事を行うことで、地盤沈下や液状化などの被害を防止することができます。
- 適切な基礎工事
軟弱地盤に建物を建てる場合は、適切な基礎工事を行うことが重要です。軟弱地盤の上に建物を建てる場合は、杭基礎などの地中深くまで基礎を打つ工法が有効です。
- 定期的な点検
建物の傾きやひび割れなどの異常がないか、定期的に点検することが大切です。異常を発見した場合は、早めに専門家に相談して、適切な対応策を検討することが大切です。
軟弱地盤で家が傾いてしまった場合、以下の2つの原因が考えられます。
- 地盤沈下
地盤沈下によって、建物の基礎が地盤から浮き上がってしまい、家が傾くことがあります。
- 基礎の不良
基礎の設計や施工が不十分であること、基礎が劣化していることなどによって、基礎が傾くことがあります。基礎が傾くと、それに連れて建物も傾くことがあります。
家が傾いてしまった場合、早めに専門家に相談して、原因を特定し、適切な対応策を検討することが大切です。
対応策として
原因が地盤沈下の場合は、以下の方法で対応することができます。
- 地盤を補強する地盤改良工事
地盤改良工事によって、地盤の強度や安定性を向上させ、地盤沈下を防止することができます。
- 家の傾きを直す沈下修正工事
家の傾きを直す沈下修正工事にもいくつかの工法があります。
鋼管杭圧入工法
基礎の下に鋼管杭を打ち込み、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。鋼管杭は、建物の荷重を支える支持地盤まで打ち込まれます。
- 耐圧板工法
基礎の下に耐圧板を敷設し、油圧ジャッキで基礎ごと建物を持ち上げる工法です。耐圧板は、鋼板やコンクリート板などで作られた板状の構造物です。
- 土台上げ工法
基礎と土台の間に油圧ジャッキをセットして度台から上を持ち上げて平らにする工法です。
沈下修正工事を行う際には、まず建物の傾きや地盤の状況を調査して、適切な工法を選択する必要があります。また、工事には専門的な知識と技術が必要となるため、信頼できる施工会社に依頼することが大切です。
原因が基礎の不良の場合は、以下の方法で対応することができます。
- 基礎の補修工事
基礎の不良箇所をアラミド繊維シートや炭素繊維シートで補強・補修することで、基礎の強度や安定性を回復させることができます。
- 建物の建て替え
基礎の不良が著しく、補修工事では安全を確保できない場合は、建て替えを検討する必要があります。
家が傾いてしまった場合、以下のような危険性があります。
- 倒壊の危険性
傾きがひどくなると、地震等の外部要因により建物が倒壊する危険性があります。
- 漏水の危険性
傾きによって、給水管・排水管の破損により漏水が発生する可能性があり、建物の壁や床にひび割れが生じ建物が傾きが進行していきます。
地盤沈下は、家屋の傾きやひび割れなどの被害を引き起こす可能性があります。そのため、地盤沈下が多く確認される地域で家を建てる場合は、事前に地盤調査を行い、適切な対策を講じることが大切です。